陳列

Open the grave.

REALであること

考えてみれば、今までの人生で心から好きだったモノなんてほとんど無い気がする。

そして、そのことに気付いたのはごくごく最近で、33年間心から好きなのかどうかも分からないものを好きだと思い込んで生きてきたと思うと寒気がするね。自分に。とんだフェイク野郎だよ。

私の夫はももクロのオタクで、私はそれが本当に嫌で嫌でたまらないのだけど、でも彼を見てると嘘偽りなく100パーセントの純度で心の底からももクロを好きなのが分かる。私は本当は羨ましいだけなのかもしれない。ちゃんと好きなものがある彼が。夫のももクロを好きな気持ちは完璧にREALだから、一緒にいると自分がどれだけFAKEなのかを思い知らされてしまう。モノノフである夫に嫌悪感を抱くのは、空虚な自分を直視することに耐えられないだけなのかもしれない。私は臆病者だけど、一番怖いのは自分自身なんだと思う。自分は本当は何者なのか、どんな闇を孕み、どれほどの無を抱えて生きているのか。それを確かめるのが怖い。みんな怖くないの?こういう過程は10代か20代で済ませておくはずのものなの?私は目を逸らし続けた結果、34歳になってしまった。

これから先の人生はせめて何かを好きなフリをするのをやめたい。誰かにアピールしたくて何かを好きなように振る舞うのをやめたい。“何かを好きな自分が好き”な自分をやめたい。役に立ちそうだからとか、誰かに取り入るために何かを好きになろうとするのをやめたい。

私はただ本当に好きであることだけで満足したい。それを好きなだけで幸せでありたい。でもそれってどういうことなの?私はそれを知りたい。私はそれが欲しい。それさえ手に入れば、あとは何も要らないよ。嘘です。金は欲しい。健康でありたい。災害や事故に巻き込まれたくない。あまりにも欲張りすぎる。

追記 タイトルの「REALであること」というのは、KELUNの曲の歌詞に出てきた気がするんだけど、曲名が思い出せない。ボーカルの「REALであること」という箇所の歌い方が本当に物凄くて、凄まじくて、魂で歌うとはこういうことだな、とまだ音楽をやっていた頃の私は思ったものだった。思い出したら書きます。 追記2 KELUNじゃなくてP2H(PICK2HAND)の“one blank wall”という曲でした。 リンクでも張ろうかと思ったけど、マイナーすぎてYouTubeにも上がってなかった。 ボーカルの児嶋亮介は正真正銘REALなアーティストだよ。