出産を振り返る その一

娘を出産して4ヶ月が過ぎ、育児生活も少し落ち着いてきたので、忘れないうちに出産を振り返っておこうと思う。

 

娘の予定日は2月19日(日)だったのだけれど、おしるしも前駆陣痛も一切無く、これ本当に生まれてくるのかよ…などとこの期に及んでなおどこか他人事の風で四大陸選手権を見たりしていた。

翌日、2月20日(月)に妊婦健診があり、病院(成育医療センター)でノンストレステストを受けると、あまり胎動が感じられない。赤ちゃん寝てるのかな?と思ってあまり気にせずにいたのだけれど、30分くらい経ってもごくたまにしか胎動が無い。夜になると胎動が激しくなる子で、昨夜もボコンボコンお腹を蹴られていたし、今も心音はあるから大丈夫だろうとタカをくくっていたら、結局1時間近くモニタリングした後で、「張りが来ると赤ちゃんの心音が低下している。予定日過ぎたし、待つ理由も無いから、入院しましょう」と言われ、翌日から入院することに。 それまでたまごクラブや赤すぐの体験談を読んで、自分の出産のシミュレーションを何度もしていて、破水よりは陣痛から始まるだろうな、と予想し、いつ来ても大丈夫なように荷物をまとめ、陣痛タクシーを登録し、病院・夫・実家・義実家の連絡先のカードを作ったりしていたのだけれど、まさか入院から始まるとは……。完全に想定外だった(何でだろう)。そして、今夜が夫婦二人きりの最後の夕食になるね、としみじみしながら夫の好きなチーズハンバーグを作って、二人で食べて寝た。

2月21日(火)、結局ギリギリまで待っても陣痛は来ないまま朝を迎え、入院グッズをまとめたスーツケースをゴロゴロ引いて、バスに乗ることに。これもまた想定外のことで、私がシミュレーションしていたのは、外出先で破水とか、自宅で一人の時に陣痛とかだったから絶対にタクシーで病院に向かうだろうと思っていたのに、蓋を開けてみたら、バスって。なんか笑ってしまう。社宅のエレベーター内で子連れのお母さん達に「上を向いてフンッ!て踏ん張ったらすぐですよ〜!頑張ってね〜!」などと謎のアドバイスをもらって少し元気になった。はち切れそうなお腹を抱えながらバスに乗り、駅の近くのカフェでハンバーガーを食べて、病院に行った。 入院は13時からだったので、12時半頃に手続きを済ませ、そのまま夫と一緒に病棟へ案内された。その日に入院する人は私以外にも4人くらいいて、みんなで一斉にオリエンテーションを受けた。病室のすぐ側に新生児室があって、カーテンでよく見えなかったけど、行き来する既に出産を終えたお母さんが赤ちゃんをコットに入れてガラガラと押していたから、産まれたての赤ちゃんが見れてテンションが上がった。タオル地の入院着に包まれた赤ちゃんはすごく小さくて、目をうっすら開けて口をむぐむぐ動かしながらモゾモゾしてる。こういう生き物が私のお腹の中にもいるのか……。私は妊娠してからずっと、翌日に出産を控えてもなお、どうしても出産がどこか他人事というか、リアリティをもって感じられなかったんだけれど、ここで産まれたての赤ちゃんを間近で見られたことで、いよいよなんだな、と気を奮い立たせることができた。 つづく…